陶芸家になって、ずっとつくり続けている鉢があります。
それは、温かいお蕎麦やうどんを入れて食べるのにベストな麺用鉢。この器を実際手にすると、ほとんどの方が「あ、思ったより軽い!」と言われます。
朝顔のように開いている見た目から、重たいように感じてしまうのですが、持ってみると軽いのです。口の部分に親指をかけ、人差し指は胴体に残りの3本指で高台をしっかり支えると、熱いものが入っていても比較的持ちやすい。口が広がっているのでスタッキングが可能で収納しやすいし、具材をトッピングしたときに映えるのです。
この器、今まで一体何個作ったことでしょう。とても数えきれない数です。
この器、一つ買って帰った方が家族のものを追加で買いにこられることがよくあるのも特徴です。とても嬉しく、作家冥利に尽きるとはこのことです。作って良かった。
割れたり欠けたりしたものを頼まれて、見よう見まねですが、金継ぎしたこともあります。そのくらい大切に使ってもらっているんですね。本当に嬉しいです。これからも作り続けたい、陶工房 風土のロングセラーです。
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